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ベトナムの星

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切り札登場

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今週もまだ寒いです。だいたい13度くらい。日本とどっちが寒いですか?
校長先生が時計の温度計をよく確認しています。(10度以下が休校の基準です。)
先生達も休みたいのかな?

縄跳びの次の運動に選んだのは「タグラグビー」。ついに登場!
やるかやらないか?やるならいつするか?どうするか?悩みぬいた半年間。
ついにやっちゃいます!
けれどここまで結構長かった…。

ちょっとタグラグビーの説明をしますと(資料らしいものを殆ど持たず、裸一貫でベトナムへ来てしまったため、記憶違いがあれば大変申し訳ないのですが)、

タグラグビーは名の通り、タグを2本腰につけて行うラグビー。
タックルではなくタグを取ることで相手のボール保有権を放棄させることができ、そのため一般のラグビーで起こる激しい接触を必要とせず、子どもをはじめマッチョな肉体を持たずとも楽しめるように作られているボール運動です。

球技の種類としてサッカー・バスケットボールといった「攻守入り乱れ型」(他にはネットでコートを分けるテニス・バレーボールなど攻守分離型など)であるにも関わらず、ボールを前にパスできないことからボールより前に味方が走らない。
つまりボール保持者を先頭にボールの位置をよりゴールラインに近づけていく、いわば「陣取り型」という特徴があります。(サッカー・バスケに慣れていると、この「前パスができないこと」が非常に最初はつらく感じます。でもすぐに慣れて楽しくなりますよ。)

そしてもう一つはボール運動であるものの、シュートやドリブルの練習は不要。
ボールに関する特別な技能を必要としなくても楽しめるという利点があります。
ボールは持って走ることが中心なのですから。
さらにニュースポーツということで経験の差が少ない。
でもタグ取りは「しっぽ取り鬼」に慣れている子ども達にはスムーズに浸透します。
ボール運動なのに鬼遊びの延長のような、そんなスポーツです。

運動量も十分!大人がやるとはっきり言ってしんどいです、これ。

日本ラグビーフットボール協会のwebサイトのある部分には

タグラグビーでは全員がレギュラーです
子供たちの能力に優劣はありません、すべてが個性です。タグラグビーは、その個性を引き出すことのできるスポーツです。
足が遅くても周りをよく見てすばらしいパスを出せる子もいれば、パスは苦手でもタグを取られず駆け抜けるスピードを持った子もいます。
試合は5人ですが、すべての子供たちにゲームのチャンスを与えてあげてください。子供たちの自由奔放な動きと柔軟な発想力を大切にしてください。・・・(以下略)


という言葉が載っていました。
そうなんです!いろんな子どものいろんな良さがカタチになって表れるスポーツ。

ここベトナムではボールを使った体育の学習は殆どないものの、サッカーが非常に人気があり、男の子は上手!当然既に個人差も大きい且つ女子はほとんど経験がないという状況。

そしてボール運動を体育で行うことがないうえ、子ども達の遊びは男女別が多く、その中も普段の人間関係で積極的になれない子どもは、輪に入れない又はいつも活動する機会が少なくて見てるだけ。

そんな状況を見て、やっぱりこの子達にボール運動は必要だと私は思ってしまいます。
そしてどの子にも楽しんでもらえるような運動をやってみたい!
というわけで、やりたいけど…どうすればいいのかなぁ?と考えておりました。

まず道具がない!
ラグビーボールもタグセットも何一つ売っていません。
モルテンさんに問い合わせまでしましたが、ベトナムでは売っていないということで。

ないなら何のボールでもいいかな?と一瞬頭を過ぎりましたが、
やっぱりやるならできるだけその運動の特性に触れて欲しい!という思いもあって。

このスポーツの特徴。
運動経験の差の影響が少ないという点でボールが丸いと投げるのは簡単。
→上手い子は上手い。
となってしまうわけです。これじゃあ利点が活きない!

また実際日本で子ども達がやっていた時に感じたのは
①転がり方が変則的でボールの動きが読めない+②抱えて走りやすい
という部分もけっこう大切。円形ではないボールのスポーツ自体珍しいですし。

だからど~しても丸いボールでやりたくない!と意固地に考えていたんです。
でもなくて…あきらめてバスケットボールでしようと思っていた時に見つけた空気の入っていないバスケットボール。・・・ってこれ、いいかもしれない!!

これをヒントに私のオリジナルボールを作成。見た目はどうしようもありません…。
もともと廃棄ドッジボールで作っているので、リサイクルボールともいえます。
ちょっとだけ跳ねます。
バスケットボールで作ると大きさ・重さはバッチリですが跳ねません。
あと硬い!もともとこの形ではないので先の方は頭に当たると危険なくらいでした。

そしてタグ。
マジックテープの発想は不可能。結局リボンを切って作りました。
はちまきを腰に巻いて、リボンを差し込むだけのタグ。

全て手作りの道具。悲しいほど美しくありません!これで子ども達に魅力が伝わるのか?
でもいい! いいと思うしかない! とにかくできる準備は、今はこれが精一杯。

子ども達の反応はどうなんだろう?
久しぶりにそわそわした月曜日を迎えることになりました。結果は後日また。
by etoetoetou | 2008-02-20 09:15